大分県立芸術文化短期大学 平成30年度講義概要
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授業科目 担当教員名 開講時期 必修・選択 単位 授業形態 学科・学年
卒業研究(文化人類学) 城田 愛

通年
選択必修 4 演習 国際総合学科2年
■ 授業の目的・到達目標

(1)「文化をとおして、ひとびとの多様性について学んでいく」というゼミ全体の課題のもと、ゼミ生各自が、卒業研究論文を執筆することを目的・目標とします。 
(2)研究テーマは、ゼミ生の関心事を優先させ、地域は限定しませんが、文化人類学的なものであり、衣食住、ことば、パフォーマンス(音楽、舞踊、お笑いなど)、博物館展示、移民、観光、米軍基地、ジェンダー、地元の人びとのアイデンティティなどに関するものからしぼりこんでもらいます。
(3)これまでのゼミ生は、ハワイでは、フラ(と日舞、エイサー、バレエとの比較)、ハワイアン・キルティング、ジュエリー、アロハ・シャツ、音楽、マナ(超自然的ちから)、観光、移民、ハワイ語、食文化、教育、信仰などについて。沖縄では、衣食住、言葉、文学、音楽(三線、古典音楽、島唄、ポップス=HY、BEGINなど)、米軍基地、観光、伝統的な染織物と布、映画、お笑い集団、美容(コスメ、ビューティー、エステ)事情など。そして、ハワイと沖縄の比較(フラとエイサー、フェスティバルと祭、ウェディング、「癒し」、食文化・スイーツ)や、沖縄と大分の比較(エイサーと府内戦紙、祭礼、名前)、沖縄と出身地(宮崎、鹿児島、長崎・五島)の祭や観光の比較、ハワイと出身地(愛媛)の交流(宇和島水産高校練習船「えひめ丸」の慰霊行事)、ハワイと日本の比較(婚礼の儀式、ハワイと日本を就航する機内食におけるハワイアン料理と和食の融合、ランチ文化など)、ハワイとアメリカの比較(ダンスやディズニー作品の比較)などについて書いています。
 2017年度は、フラと神楽の比較、フラの衣装の変遷、共通言語としてのダンス:障がいと舞踊に関する研究、ディズニー・プリンセスにみる人種差別と理想の女性像、バラエティー番組における「文化」の意味:日本の娯楽番組にみる自文化と異文化、インドネシアにおける日本のマツリ、イタリアと日本における食文化のひろがり、学食の比較からみるイギリスと日本の食文化、マーチングの日米比較、年中行事と行事食の日米比較、について執筆しました。

■ 各回の授業内容

 4月中に具体的な研究テーマ(変更可)を提出してもらいます。
 前期は、先輩の卒論などを参考に、参考文献・ウェブサイトリストを作成し、ブックレビューをします。そして、基本的な論文の書き方をまなび、目次案を作成し、序章を書いていきます。
 夏休み中は必要に応じてフィールドワークを実施したり、文献や映像などの資料収集を開始し、第1章を書きます。
 後期は、各自の研究テーマにそって中間発表をします。そして、個別指導(面談と論文添削)のもと、10月中に第2章、11月中に第3章、12月中に終章、冬休み中に「卒論概要」というように、計画的に執筆を進めていきます。
 たのしく、きびしく、計画的に進めていきます。

■ 準備学習等

必要に応じて、指示をします。

■ 成績評価の方法・基準

 規定どおり、定められた日時までに、卒業研究論文を提出することに加え、出席、発表、課題提出、卒論執筆の進捗状況、卒研発表会など、総合的に評価します。卒論のための現地調査(フィールドワーク)は評価しますが、必須ではありません。

■ 教科書

教科書は使用しません。

■ 参考図書

『はじめてのフラ(イカロス・ムック)』、『ハワイbox : フラの本』、『多文化社会ハワイのリアリティー:民族間交渉と文化創生』、『移動する人びと、変容する文化:グローバリゼーションとアイデンティティ』、『沖縄・ハワイ:コンタクトゾーンとしての島嶼』[文化人類学関連、沖縄関連の図書は、城田担当の別の講義シラバスを参照すること。]

■ 履修の条件・注意事項

できるかぎり、1年時に「文化人類学」(前期、共通科目)、「教養ゼミ(文化人類学研究)」(後期)、「観光文化論」(後期、エイサーとフラについて)、「日本の文化と社会」(後期、日本の多文化的状況や沖縄について)を履修済みであることがのぞまれます。教養ゼミ以外のこれらの科目が未履修の場合、できる範囲で、2年時に受講することがのぞまれます。

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