大分県立芸術文化短期大学 平成29年度講義概要
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授業科目 担当教員名 開講時期 必修・選択 単位 授業形態 学科・学年
絵画特論 安松 みゆき
前期
選択 2 講義 専攻科造形専攻1年
専攻科造形専攻2年
■ 授業の目的・到達目標

 20世紀に入り、美術の概念がデュシャンによって根底からくつがえされ、絵画も未知なる領域へと拡散していった。現代の社会は不確定な要素に満ちあふれている。アーティストはそのような状況を引き受けてどのような作品を生み出すべきなのか。歴史上には、それを考えるうえで参照すべき事例が多くみられる。本講義では、人と作品との関係に重きをおいて、画家が自ら生きた時代の状況を受け入れて作品へと集約していった過程を、画家の生涯を振り返りながら確認してゆきたい。その際に、同時に、絵画とはなにかを改めて問い直してみたい。その作業をとおして、時代を超えた作品制作の核心を抽出することが最終的な目的である。なお各回にとりあげた作品以外にも、関連する作例をできるだけ多く提示する予定である。
この講義受講による到達目標は、自らの作品制作において、時代を踏まえた表現を可能にする能力を養うことである。視覚的作品の言語表現も同時に身につけることも想定している。

■ 各回の授業内容

1はじめに
2《ルターの肖像画》とクラーナハ
3《氷海》とフリードリヒ
4《イカロスの墜落》とブリューゲル
5《テンピのマドンナ》とラファエル    
6《チョコレートを運ぶ女性》とリオタール
7《コンポジション》とカンディンスキー
8《自画像》とココシュカ
9《キューピットの石膏像のある静物》とセザンヌ
10《王の悲しみ》とマティス 
11《赤とオレンジ》とロスコ  
12《ベートーベン・フリーズ》とクリムト    
13《法悦の処女アンナ・カタリーナ・エムマリヒ》とガブリエル・フオン・マックス
14《グランピア》とアントニオ・ロペス
15《ウィーン創世記》

■ 準備学習等

中世や近世近代の美術を概説書で確認しておくこと。また、西洋に限定せずに、できるかぎり美術館などでオリジナル作品を見る機会を持つこと。

■ 成績評価の方法・基準

出席・平常点(30%) レポート点(70%)

■ 教科書

■ 参考図書

適宜紹介

■ 履修の条件・注意事項

講義形式をとるものの、参加者に積極的な意見を求め、ともに考えてゆくつもりである。そのため、各自、そうした意識をもって出席してほしい。

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