大分県立芸術文化短期大学　シラバスWeb公開システム

授業科目	担当教員名	開講時期	必修・選択	単位	授業形態	学科・学年
地域経営論	竹内　裕二	前期	選択	2	講義	情報コミュニケーション学科1年情報コミュニケーション学科2年
■ 授業の目的・到達目標　地域産業は、地方の経済発展を支えてきました。しかし、後継者難、人口流出、高齢化、関連産業の衰退、コミュニティの衰退といった様々な要因によって収益性が低下し、連鎖的に社会問題を引き起こしています。　このような状況において、地域社会の再生・活性化策を試みるためには、地域が抱える問題を客観的に分析するとともに、地域住民が相互に連鎖しながら、実践的な活動を主体的に展開していく必要があります。ところが日本では、崩壊しつつある共同体意識について、コミュニティの問題として共有する意識、自分の住む（関わる）地域を理解し、コミュニティの一員としての位置づけが行えること、社会の共通善や発展のために行動ができるといった能力を備えた市民の育成などが求められているのです。　この講義では、地域経営と言う観点から、地域活性化を前提として国家・地域と個人の関係、地域の伝統や特異性はどのように再構築されるべきかを考えていきます。これらの探究を通して、受講生には自分なりの地域経営の形を考えてもらいます。　本授業の到達目標は、地域経営を行う上で、地域社会が抱える問題を理解すると共に、地域経営への市民参加の重要性を認識し、状況改善するための方策、地域活性化に向けた方策について提言できる能力を習得することです。
■ 各回の授業内容１、導入講義：地域経営論を通じて何を身につけようとしているのか。２、地域経営の概念３、地域経営を考える視点（１）①－　公共性：実際に体験してみる４、地域経営を考える視点（１）②－　公共性：体験を基に考える５、地域経営を考える視点（２）　－　地域社会とボランティア６、地域経営を考える視点（３）　－　多文化社会７、地域経営を考える視点（４）　－　ナショナリティ８、地域経営を考える視点（５）　－　福祉国家９、地域経営を考える視点（６）　－　ネット社会１０、ワークショップ（１）　あなたは、市民として地域経営へ参加している自覚はあるか１１、ワークショップ（２）　あなたにとって地域とは何か１２、ワークショップ（３）　市民としての行動で求められること１３、コミュニティ活動から地域経営を捉えること１４、立ち位置の違いによる市民の目線１５、まとめ：地域経営の大切さをコミュニティへ伝える難しさ
■ 準備学習等自分たちの住む場所の自治組織について、常日頃から関心を持って観察してください。
■ 成績評価の方法・基準平常点３０％、期末試験７０％で評価します。平常点は、ワークショップなどの参加度に応じて加点方式で評価します。ただし、通算11回未満の出席である場合は、原則として単位認定の対象外となります。
■ 教科書テキストは用いません。補足として資料を必要回に配布。
■ 参考図書・海野　進、「人口減少時代の地域経営」、同友館、2014年・NIRAシティズンシップ研究会（編・著）、「多文化社会の選択―シティズンシップの視点から」、日本経済評論社、2001年・小林重敬、青山公三、「最新エリアマネジメント　－街を運営する民間組織と活動財源－」、学芸出版社、2015年
■ 履修の条件・注意事項　本科目は、コミュニティの中で市民としての自分自身の行動のあり方を考える講義です。それゆえ、これから学んでゆくコミュニティに関連する講義に対する自分自身の行動の基礎的考えを涵養する役割も担いっています。そこで、学習内容を深化させるため座学とワークショップを使い分けます。　本科目は、通常の座学と異なり、受講生の積極的参加が必要であり、受講生間でのコミュニケーションやディスカションが求められるため、対人関係が苦手な人はそれを克服するための練習の場、得意な人はスキルアップを目指して受講してもらいたいのです。

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